「生物多様性の本箱」~みんなが生きものとつながる100冊~
2010年10月に愛知県名古屋市で開催されたCOP10を契機に、生物多様性の認知度は大きく上昇していますが、生物多様性の理解が十分に進んでいるとは言えないため、さらなる普及啓発の取り組み強化が必要です。
このため、国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)では、生物多様性の理解や普及啓発、環境学習にも資するものとして、UNDB-J推薦「子供向け図書」(愛称:「生物多様性の本箱」~みんなが生きものとつながる100冊~)を選定しました。
※図書リストはPDFでもご覧いただけます。
全リスト(627KB)
[ 幼児向け(165KB)/小学校 低学年向け(333KB)・高学年向け(319KB)/中学生向け(207KB)]
選定基準:(1)(2)(6)
りんごとちょう
著 イエラ・マリ、エンゾ・マリ
ほるぷ出版
発行:1976年09月
価格:1,300円(税込)
りんごのなかの虫はどこからやってくるの?この素朴な疑問に、絵だけで答えてくれる知識絵本です。りんごの中の卵が幼虫になり、外に出てまゆを作り、さなぎからちょうになって、受粉を手助けする様子が描かれます。
選定基準:(1)(2)(3)(4)(5)
村上康成の〈ヤマメのピンク〉シリーズ(全4巻)
著 村上康成
徳間書店
発行:2000年07月~2000年10月
価格:各1,365円(税込)
国際的な評価も高い自然派アーティストによる人気絵本シリーズ4巻セット。自然の中で繰り広げられる「生」のドラマを瑞々しく描き、豊かな自然の世界に子どもたちをいざなうきっかけとなる作品群です。(ヤマメのピンクの生涯を描いたデビュー作『ピンク、ぺっこん』、『ピンクとスノーじいさん』、『ピンク! パール!』、完結編『ピンクのいる山』)
選定基準:(1)(2)(3)(4)(5)
みんなおなじでもみんなちがう
著 奥井一満/写真 得能通弘
福音館書店
発行:2007年03月
価格:945円(税込)
アサリは、それぞれが違う模様をもっています。決してどれひとつ同じ模様はありません。ヒマワリの種、サクランボ、クワガタムシなど、同じ種類でもそれぞれ個性的ある生き物や生物をずらりと並べた写真絵本です。
選定基準:(1)(2)(3)(5)
のにっき―野日記
著 近藤薫美子
アリス館
発行:1998年06月
価格:1,575円(税込)
冬の初めに死んだ一匹の狸。日ごとに昆虫や地中の虫、小鳥や小動物が集まります。文章はなく噴出し形式で「おいしい毛で巣を作るのよ」など、自然のめぐりと季節の訪れを解説します。
選定基準:(1)(2)(3)(5)
ツーティのうんちはどこいった?
著 越智典子/イラスト 松岡達英
偕成社
発行:2001年05月
価格:1,260円(税込)
中米のジャングルと、そこに生きるハナグマの暮らしを描くシリーズ第2弾。幼い子どもにとって、食べること、排泄することは大切な関心事。興味のあるツーティの「うんち」を通して自然が繋がっていることを知るでしょう。
選定基準:(2)(3)
ちきゅうのうえで―いのちのたびのおはなし
著 沢田としき
教育画劇
発行:2005年09月
価格:1,680円(税込)
地球上に生命が誕生してから現在までの生き物の進化の過程を描いています。観音開きで展開する進化絵巻です。小学校低学年までの子供たちが生命の進化を絵本で実感できます。
選定基準:(1)(2)(3)(6)
たねいっぱいわらったね
著 近藤薫美子
アリス館
発行:1999年12月
価格:1,575円(税込)
はじける種、風に乗って運ばれる種、水に浮いて流れる種。いろんな方法で散らばり、芽生えの機会を待つ種たちを、遊び心たっぷりに紹介しています。
選定基準:(1)(3)(5)(6)
大しぜんと動物たち
作 G・スティルトン
絵 G・B・ベルテリ/R・サブリック
日本語版制作協力 神戸市立王子動物園元園長 権藤眞禎
日本語版制作・編集 BL出版編集部
BL出版
発行:1998年01月
価格:7,770円(税込)
さまざまな環境下で生息する動物たちのようすを、細密画で大画面で紹介する大型のビジュアル絵本。北米大陸のプレーリー、砂漠、湿地帯、高地、ツンドラ地帯をモデルに見開きごとに掲載しています。
選定基準:(1)(2)(3)(4)(6)
14ひきのシリーズ(全12巻)
著 いわむらかずお
童心社
発行:1983年07月~2007年11月
価格:各1,260円(税込)
14ひきのねずみの四季を通じた生活の様子を、やさしい視点で描きながら、自然の恵みを利用し、自然とともに生きることの大切さを教えてくれます。精緻に描かれた季節感あふれる自然や生きものなども見ごたえのある絵本です。
選定基準:(1)(2)(6)
地面の下のいきもの
著 松岡達英・大野正男
福音館書店
発行:1988年06月
価格:1,365円(税込)
私たちが普段見ることのできない地面の下で、どんな生き物がどんな暮らしをしているかを、わかりやすく原寸大の断面手法の絵で紹介しています。アリ、モグラ、セミ、カブトムシの幼虫などが登場します。
選定基準:(1)(2)(3)(6)
しまふくろうのみずうみ
著 手島圭三郎
リブリオ出版
発行:2001年01月
価格:1,785円(税込)
夜間に活動するしまふくろう。ある湖に暮らす親子のお話です。大きく翼を広げて魚をとるシーンは圧巻です。著者のデビュー作にして、現在でも高い人気を誇る代表作で絵本にっぽん賞も受賞しています。
選定基準:(1)(2)(6)
カモのきょうだいクリとゴマ
著 なかがわちひろ
アリス館
発行:2011年09月
価格:1,470円(税込)
野生動物を人間が飼い、育てるとは、どういうことなのでしょう? 子どもがカルガモの卵を助けたことから、二羽のヒナを育てることになった著者一家。ヒナを旅立たせるまでを綴った、ひと夏の話です。
選定基準:(1)(3)(6)
海と空の約束
著 にしたに ひろし/絵 ありむら あや
神戸新聞総合出版センター
発行:2009年07月
価格:900円(税込)
太古より強い絆で結ばれてきた海と空の友情が生んだ心あたたまる絵物語。水と生物、地球環境の関係がやさしく描かれています。
環境学習会や自然観察会など環境教育活動の場で読み聞かせや紙芝居として使用し物語を振り返りながら、我々の生活と地域~地球環境まで環境問題の関係をわかりやすく学ぶ教材として使えます。2011年には日本語と英語の併記版も発行。