認定連携事業 第9弾(2016.10)
秋田県立大学生物資源科学部アグリビジネス学科生産環境プロジェクト(田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト)
団体名 | 公立大学法人 秋田県立大学 |
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連携主体 | 農家、自治体(大潟村・美郷町・秋田県など)、農業関連団体(土地改良区など)、地域住民 |
地域 | 東北 |
秋田県立大学生物資源科学部アグリビジネス学科生産環境プロジェクトは、持続的で生物多様性保全型の農業生産基盤づくりを実践の中で学び追究するプロジェクトです。生き物の生息環境調査や、減農薬減肥料を促す水域環境測定、水田ビオトープゾーンの設置と効果実証や、多雪地にも有効な水田魚道の提案や効果検証などを行っています。
●認定のポイント:取組の重要性
学生が中心となり農家へ働きかけ、減農薬・減肥料の推進、魚道の設置や水田用土水路の生物調査・研究、土水路の重要性などの普及を積極的に実施しており、高いレベルでの生物多様性保全の推進が期待されます。
淀川・ワンド保全活動
団体名 | 淀川水系イタセンパラ保全市民ネットワーク(イタセンネット) |
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連携主体 | 企業、NPO、自治体、水族館、大学など |
地域 | 近畿 |
淀川・ワンド保全活動は、淀川流域の生物多様性の保全・回復を目標とし、淀川のシンボルフィッシュと呼ばれている天然記念物イタセンパラの野生復帰を支援する取組です。平成23年より、淀川城北ワンド群(大阪市旭区)の一部で、外来魚や外来水生植物の駆除、清掃や普及啓発活動を実施しています。その成果が認められ、平成25年にはイタセンパラ親魚500尾が公開放流されました。。
●認定のポイント:取組の重要性
国の天然記念物イタセンパラの保全を目指し、外来種の駆除、密猟防止のための普及啓発活動の結果、保全空間を公開しての市民による放流も実現し、今後の活動の発展が期待されます。
生きものを育む田んぼプロジェクト(田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト)
団体名 | かわごえ里山イニシアチブ |
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連携主体 | 農家、地方公共団体(かわごえ環境ネットなど)、大学、NPO、地域の活動団体 |
地域 | 関東 |
生きものを育む田んぼプロジェクトは、農家・非農家(消費者)が一緒になって生物多様性有機農法により安心・安全なお米を自給し、田んぼの生きものの賑わいを取り戻す活動を行っています。田んぼの生きもの調査や田んぼ体験などで田んぼが米作りだけではない田んぼの価値の普及・啓発を行っています。。
●認定のポイント:取組の重要性
農家や地域団体、消費者が協力した田んぼでの生物多様性有機農法の実施や調査活動、田んぼの価値の普及啓発を実施しています。また付加価値の高いマコモも栽培することで、地元食材のブランド化による事業の継続性向上の工夫も見られます。
日建連による生物多様性活動の推進および普及啓発
団体名 | 一般社団法人 日本建設業連合会 |
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連携主体 | 建設業関連企業 |
地域 | 全国 |
日建連による生物多様性活動の推進および普及啓発は、国土保全や社会資本整備等を通じ、自然との関わりが深い建設業界における、生物多様性に関する取組の普及促進を目指した事業です。当会策定の生物多様性行動指針の普及展開、啓発資料提供等を通じ、業界内の取組促進、愛知目標達成に資する活動を展開しています。
●認定のポイント:取組の重要性
計画、施工時など様々な段階で生物多様性に配慮すべき課題や現場で実施された保全措置等を整理し、報告書や指針等の作成、公開を通じて建設業界での生物多様性に対する取組を推進しています。
自然科学系博物館・図書館の連携による実物科学教育の推進
団体名 | CISEネットワーク運営委員会 |
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連携主体 | 大学、博物館、図書館、動物園、水族館、環境関連施設、企業、市民団体 |
地域 | 北海道 |
自然科学系博物館・図書館の連携による実物科学教育の推進は、研究者や学芸員、司書などの専門家が協働して連携講座や教材開発を進めています。研究者や学芸員、司書などの専門家が直接地域住民に接するとともに、生物多様性をはじめとした地域の自然について楽しんで学べる企画を考え活動しています。
●認定のポイント:取組の重要性
教育施設がネットワークし、博物館や図書館などの教育施設が連携した講座を実施しています。また、実物資料と図書がセットとなった教材キットの協働開発を行うとともに、地域小・中・高等学校へ貸出しなど、地域に根ざした生物多様性の普及啓発、科学技術リテラシーの向上に貢献しています。
千年の森づくりをつうじた生態系の保全プロジェクト
団体名 | 一般社団法人かみかつ里山倶楽部 |
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連携主体 | 企業、NPO、自治体 |
地域 | 四国 |
千年の森づくりをつうじた生態系の保全プロジェクトは、企業や市民グループのボランティアによって、ブナの自然林再生を行っています。林業地帯のスギ林伐採跡地に、近傍の自然林をお手本にして、生物多様性の高いブナを中心とした広葉樹林を再生するものです。地域の方々の協力のもと、多様な主体の参加で実施しています。
●認定のポイント:取組の重要性
多様なセクターの協力のもと千年の森づくりを通し、多彩な交流や森林環境教育を実施することで生物多様性の継続的な保全に貢献しています。
未来につなぐふるさとプロジェクト
団体名 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社 |
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連携主体 | NPO、公益財団法人パブリックリソース財団、公益財団法人日本自然保護協会 |
地域 | 全国 |
未来につなぐふるさとプロジェクトは、「子どもたちの未来に美しく緑豊かなふるさとを残すこと」を目的とし、2010年から開始した生物多様性の啓発・保全活動です。生物多様性の主流化により貢献するため、「MY行動宣言」と連携し、市民参加型プログラムとウェブサイトを連動させて活動しています。
●認定のポイント:取組の重要性
生物多様性保全の現場で活動する団体を対象として、資金面や、組織力・専門性の面といった非資金面の支援を総合的に実施しており、保全効果や活動の持続性の向上が期待されます。
低炭素・循環型社会の形成促進に向けたカーボンプールマイスターの育成事業
団体名 | 特定非営利活動法人 環境修復保全機構 |
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連携主体 | 東京農業大学、国外NGO(Association of Environmental and Rural Development(AERD))、日本郵便株式会社 年賀寄附金 |
地域 | 関東 |
低炭素・循環型社会の形成促進に向けたカーボンプールマイスターの育成事業は、適切な農地管理に関する知識や実践技術を習得する国内研修や啓発活動を行い、豊かな生物相に繋がる土壌の保全・回復・創出に寄与し、生物多様性にも繋がる農地による炭素貯留(カーボンプール)を推進するものです。
●認定のポイント:取組の重要性
市民農園などを対象として、生物多様性に配慮した環境保全型農業の普及と、土壌の生物多様性保全や炭素貯留の積極的な取組の推進をはかり、生物多様性の保全と気候変動対策を両立した環境共生社会を目指すプロジェクトです。
水源地の里山を未来遺産にする活動
団体名 | あざおね社中 |
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連携主体 | あざおね社中と与する上青根の会、上青根自治会、相模原市立青根小学校、相模原市役所、相模原市立博物館、麻布大学 |
地域 | 関東 |
水源地の里山を未来遺産にする活動では、休耕田の復活と、そこを拠点とした生物多様性の把握、自然観察会、環境学習、環境まちづくりを行っています。環境省モニタリングサイト1000里地調査や、青根の植生・見どころ等を示した「里山グリーンマップ」の配布、地域在来作物の栽培や伝統行事への参加も行っています。
●認定のポイント:取組の重要性
地域住民と学生、自治体などが一体となり、環境省のモニタリングサイト1000里地調査のサイトにもなっている環境での保全活動や伝統的な活動の促進、また流域も意識した広報活動を通じて、地域と流域が繋がった生物多様性の保全や普及啓発の効果が期待される取組です。
なごや環境大学
団体名 | 「なごや環境大学」実行委員会 |
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連携主体 | NPO、企業、大学、自治体 |
地域 | 中部 |
なごや環境大学は、市民・市民団体、企業、教育機関、行政が協働で運営し、学びあうネットワークです。愛知万博が行われた2005年に開学し、自然共生や生物多様性をはじめとした講座・ゼミナール等をこれまでに1600以上行い、20万人以上の人が参加しています。
●認定のポイント:取組の重要性
地域の市民や企業、自治体などが企画する、名古屋市や愛知県をフィールドとした生物多様性に関連する保護や普及啓発活動が促進されること、市民の当事者意識向上の効果が期待されます。