3月18日(月)国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)地域フォーラムin東京【開催報告】
- 地域セミナー
- 開催報告
開催日時 | 平成31年3月18日(月)15:00~18:00 |
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会場 | TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター ホール4B |
主催等 | 国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省 |
定員 | |
費用 | |
備考 |
3月18日(月)国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)地域フォーラムin東京 開催結果
環境省と「国連生物多様性の10 年日本委員会(UNDB-J)」は、3月18日(月)にTKP日本橋カンファレンスセンター(東京都中央区)において、「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)地域フォーラムin東京」を開催しました。
本フォーラムでは、2019年のグリーンウェイブの実施に向けてオフィシャル・パートナーの任命を行うとともに、エジプトで行われたCOP14の結果報告を行い、ワークショップ形式で国連生物多様性の10年の国内における主流化の成果を参加者とともに共有し、UNDB-Jの成果に反映することを目的としました。
概要
開催日時 | 平成31年3月18日(月)15:00~18:00 |
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会 場 | TKP日本橋カンファレンスセンター4階 ホール4B(東京都中央区八重洲1-2-16) |
主催等 | 国連生物多様性の10年日本委員会 (UNDB-J)、環境省 |
出席者数 | 約50名 |
会場の様子 |
開催結果
1.開会挨拶
- UNDB-J委員長代理 涌井 史郎:
涌井委員長代理より「国連生物多様性の10年日本委員会は、愛知目標の中でも生物多様性の主流化の達成を果たすため、行政、NPO・NGO、学者、企業、そして若者により、生態系サービスなくしては持続的な未来が無いというひとつの考え方から設立されたものである。このように集まることができるのは、皆さんと我々が生物多様性という問題をいかに多くの人に主流化させていくかという共通課題を抱いているからだ。UNDB-Jの成果だけでは足りないので、各セクターの成果と課題を本フォーラムで出し合い、今後の議論に大いに活かしていきたい」との挨拶がありました。
また、長年にわたり、国連生物多様性の10年委員会の活動にご支援をいただいている積水樹脂株式会社より、取締役 兼 常務執行役員 柴沼 豊 様にご出席いただき、ご挨拶いただきました。
涌井委員長代理 | 積水樹脂株式会社様 取締役 兼 常務執行役員 柴沼 豊氏 |
2.「地球いきもの応援団・グリーンウェイブ大使」
「『グリーンウェイブ』オフィシャル・パートナー」任命式
① 「グリーンウェイブ」の取組紹介
(公財)国土緑化推進機構 専務理事 沖 修司 氏 |
静岡県・静岡県グリーンバンク、積水化成品工業グループの事例紹介を含めたグリーンウェイブの取組、「グリーンウェイブ」オフィシャル・パートナー任命制度、「地球いきもの応援団・グリーンウェイブ大使」について、ご紹介いただきました。
②地球いきもの応援団「グリーンウェイブ大使」任命式
涌井委員長代理より任命 | 2019ミス日本みどりの女神 藤本 麗華氏 |
本年1月21日に「第51回ミス日本コンテスト大会」が開催され、「2019ミス日本みどりの女神」として藤本麗華氏が選定されました。「ミス日本みどりの女神」は日本の木の文化や、緑や木の重要性をわかりやすく発信する役割を担っています。UNDB-Jから、地球いきもの応援団「グリーンウェイブ大使」に任命し、生物多様性の推進を依頼しました。
③「グリーンウェイブ」オフィシャル・パートナー任命式
アースデイいのちの森2019実行委員会 NPO法人響 井梅 江美 氏 SMBC環境プログラム NPO法人C・C・C富良野自然塾 中島 吾郎 氏 ラムサール・ネットワーク日本 安藤 よしの 氏 |
UNDB-Jは、国連生物多様性の10 年の最終年である2020 年に向けて、「グリーンウェイブ」への呼びかけをさらに強化するため、「グリーンウェイブ」オフィシャル・パートナーの任命を実施することとしました。その第2弾として、3団体を任命しました。
3.UNDB-Jの活動紹介
環境省生物多様性主流化室 室長 中澤 圭一 |
生物多様性に関する国際的な動向について、エジプトで開催された生物多様性条約COP14ハイレベルセグメント会合の結果、ビジネスと生物多様性フォーラム、COP14の結果、サイドイベントとして開催した「UNDB-DAY」について紹介しました。
4.ワークショップ
テーマ:UNDBにおける日本の成果と課題を考える
進行 IUCN-J 道家 哲平 氏 |
ワークショップの趣旨について、「生物多様性について、この10年間の変化がキーワードとなる。2008年に日本がCOP10 を誘致するというとき、新聞社に「生物多様性という言葉は馴染みが無いから新聞に載せられない」と言われたが、今は環境省に生物多様性主流化室ができ、制度や法律に組み込むようになったという大きな変化があった。今、日本に起こっている生物多様性の施策や取組を考えながら、2020年より先に、どんなことをしていけばいいのか、一緒に考えていきたい」と説明しました。
【事例紹介】
①未来につなぐふるさとプロジェクト
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 CSR本部 CSR推進部 早坂 修一氏 |
子供たちの未来に多様な生き物を育む美しく緑豊かなふるさとを残すことを目的に、カートリッジ回収20周年を記念し、キヤノンマーケティングジャパングループ初の独自社会貢献活動として、2010年に活動をスタートした「未来につなぐふるさとプロジェクト」についての取組を発表していただきました。
②命をつなぐPROJECT
NPO法人日本エコロジスト支援協会 北村 秀行氏 |
約半世紀前に海を埋め立てて工業地帯を造成し、周辺市街地への「目隠しの森」として誕生した知多半島臨海部グリーンベルトで様々な主体が連携した生物多様性を高める活動をしている「知多半島臨海部の企業緑地における生態系ネットワーク形成担い手育成事業」(命をつなぐPROJECT)について発表していただきました。ワークショップには、このプロジェクトの学生実行委員会の学生も参加しました。
【ワークショップ】
①グループディスカッション1「これまでの取組、成果」
②テーマ1の全体共有
③グループディスカッション2「課題、今後の取組」
④テーマ2の全体共有
⑤講評
IUCN-J 道家 哲平 氏 |
「行動しよう」というキーワードが出てきてありがたかった。何をすればいいか分からない中、行動して、行動しながら学んでレベルアップしていくことが大事だし、実感を伴いながらやれることが大きなキーワードで、UNDB-Jがやり続けていて、まだまだ不十分なのではといわれる理由でもあると思う。
「企業」というキーワードが多く出たが、企業単独だけでなく、他のステークホルダーとコラボしてやっていくということも出ていた。そのなかで、必ず若者も入れる、高齢化という厳しい現実の中で次のアクションとして若者が示されたことが印象的だった。
環境省 生物多様性主流化室長 中澤 圭一 |
マルチステークホルダーというUNDB-Jの特徴のひとつでもあり、いろんな多様な視点が入った議論ができたことは素晴らしいことだ。
生物多様性は総論では分かるが、各論になると何をすればいいのか分からないという問題がある。なかなか答えは出てこないと思うが、理解してもらうという作業はずっと続けていく話だと思う。やっている人ほど浸透していないという意見に対し、若い方からは浸透してきているという意見がありギャップがあったが、私自身は生物多様性という言葉が広まっているように感じている。知ってもらった方達に対して、もっと深く掘り下げていけるようなアクションがこれから必要なのではないかと思う。