2月25日(日) UNDB-J地域フォーラムin大阪 み~んなつながってんねんでぇ!まちの暮らしも生き物も【開催報告】
- 地域セミナー
- 開催報告
開催日時 | 平成30年2月25日(日)13:00~16:30 |
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会場 | 大阪市立自然史博物館ネイチャーホール |
主催等 | 国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省、大阪府、大阪市 |
定員 | |
費用 | |
備考 |
2月25日(日) UNDB-J地域フォーラムin大阪
み~んなつながってんねんでぇ!まちの暮らしも生き物も開催結果
環境省は、「国連生物多様性の10 年日本委員会(UNDB-J)」、大阪府及び大阪市とともに、2月25日(日)に大阪市立自然史博物館ネイチャーホール(大阪府大阪市)において、「み~んなつながってんねんでぇ!まちの暮らしも生き物も~国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)地域フォーラムin大阪~」を開催しました。
本フォーラムでは、生物多様性に配慮した消費や産業活動、自然とふれあうライフスタイル、自然あふれる都市空間・地域づくりに向け、大都市大阪において行われている多様な主体の取組を報告し、連携・協働をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。
概要
開催日時 | 平成30年2月25日(日)13:00~16:30 |
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会 場 | 大阪市立自然史博物館ネイチャーホール(大阪市東住吉区長居公園1-23) |
主催等 | 主催:国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省、大阪府、大阪市 |
出席者数 | 約110名 |
会場の様子 | 展示コーナーの様子 |
開催結果
1.開会挨拶
- 秀田近畿地方環境事務所長:
「地球上の一人ひとりが生き物がもたらす恵みによって生かされているといることを自覚して、さらに将来にわたってこの恵みを享受していくために、どんな行動を起こしていったらいいのか。多くの人々が暮らし、多くの経済活動が活発になされている都会の真ん中で、生き物と共生するこの社会の実現に向けて、どんなことに取り組んでいったらいいかといったことについて考え、ヒントを持って帰っていただきたいと思う」と挨拶がありました。 - 大阪府の金田環境政策監
「大阪は都市に近接して多様な自然環境も有する。大阪府では自然環境を保全し、次世代により良い環境を引き継ぐため、「大阪21世紀の新環境総合計画」を定め、目指すべき将来像の一つとして、すべての命が共生する社会を位置付け、様々な取り組みを展開している。平成24年には大阪生物多様性保全ネットワークを創設し、地域・企業・NPOの皆様の連携の下、取組を進めている。今日は皆様の取り組みに関する貴重な情報を共有し、連携を深めながらおのおのの活動をさらに発展させていく機会にしていただくことを期待する」とのご挨拶がありました。
秀田所長 | 金田環境政策監 |
2.UNDB-Jの活動紹介
環境省生物多様性主流化室 室長 長田 啓 |
UNDB-Jが行っている様々な活動と愛知目標の達成期限である2020年に向けて、生物多様性の主流化をさらに加速しUNDB-Jの更なる取組の強化を行うために策定した「ロードマップ」について紹介しました。
3.講演「連携・協働から広がる自然を活かしたまちづくり」
三菱UFJリサーチ 副主任研究員 西田貴明氏 |
「西日本自然史系博物館ネットワークと共催で2007年から「生物多様性協働フォーラム」を10回開催してきた。参加者のアンケートから課題として、活動メリット・社会的意義の明確化が必要ということがずっとあがっている。最近SDGsの取組が進むが、改めて日本の社会的課題を考えると人口減少、地域経済、災害・防災、地球温暖化問題などがあり、これらの社会課題に対して、生物多様性保全の活動がきちんと役に立つのだということを示していくことが大事だ。そして協議会やプラットフォーム、認証商品など今ある仕組みをうまく使いこなしていくことがポイントではないか」と講演されました。
4.事例発表 「大阪における生物多様性の取組について」
「動物園で学ぼう生物多様性」
天王寺動物園動物園 担当係長 市川 晴子氏 |
天王寺動物園で取り組む「ズースクール」や種の保全活動他の自然博物館や動物専門学校との共同企画について紹介されました。また教職員向けに、理科の学習と動物園・水族館への遠足を総合的な学習の時間の環境をテーマとした事前・事後の学習でつなぐ研修などについてもお話がありました。
「身近な自然とともに40年、そしてこれからの歩み」
公益社団法人 大阪自然環境保全協会事務局長 岡 秀郎氏 |
1976年に設立されてから40年以上、都市とその周辺における里山保全など総合的に取組んでいる。生物多様性保全の観点を取り入れ、年間約80回の里山保全活動、約150回開催している自然観察・体験活動、行政・企業・団体等と連携した活動など多彩な活動について紹介されました。
「環境活動を通じた沿線エリア活性化への貢献」
南海電気鉄道株式会社 CSR推進室環境推進部長 鎌田 昭氏 |
奈良県十津川村「なんかいの森」の森林保全活動や「ECOニスト」認定など従業員による環境活動、「なんばパークス」屋上庭園の鳥類・樹木調査、自治体との連携で取り組むビオトープや森の再生イベントなど、沿線エリアでの自然との共生社会実現と環境価値の向上を目指す活動を紹介されました。
「大阪市生物多様性戦略について」
大阪市環境局環境施策部 環境施策課長 岡本 充史氏 |
大阪市の生物多様性の現況と「大阪市生物多様性戦略」について説明され、2050年までのめざすまちの姿として、大都市でありながらも身近なところに貴重な自然があり、自然や生き物との関わりを実感できるまち、生物多様性の恵みを受けていることを多くの人々が感じ、生物多様性を守る行動につなげているまちを掲げて推進していくとの紹介がありました。
「大阪府における生物多様性保全に向けた取り組みについて~多様な主体との連携協働を通じて~」
大阪府環境農林水産部 みどり推進室 みどり企画課自然環境総括主査 髙峰 光一氏 |
大阪生物多様性保全ネットワーク、おおさか生物多様性施設連絡会、現在5事業者と締結している「おおさか生物多様性パートナー協定」、共生の森づくり活動などの取組について紹介。今後、大阪生物多様性保全ネットワークと連携し、吹田市と能勢町の地域モデルを活用し、市町村における物多様性地域戦略の策定を促進させていくとお話しされました。
5.パネルディスカッション
テーマ:「都市でつながりひろげる生物多様性」
(コーディネーター)
佐久間 大輔氏(大阪市立自然史博物館 学芸課長代理)
(パネリスト)
西田 貴明氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 副主任研究員)
事例発表者5団体
秀田 智彦(環境省 近畿地方環境事務所 所長)
コーディネーター 佐久間 大輔氏 大阪市立自然史博物館 学芸課長代理 |
小学3年生に生物多様性をひと言で伝えるには、一次産業者との連携はどうするか、企業が生物多様性に取組む意義など会場からの質問にまとめて応えたあと、生物多様性推進のために誰とどのような連携を進めるかについて話し合いました。また、生物多様性の経済的・社会的価値、評価の話やこのように議論する場を継続的に持つことの重要性などについての話もありました。
6.展示の様子