国連生物多様性の10年日本委員会 UNDB-Jとは

平成30年6月21日 第8回「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)の開催結果について

6月21日(木)、中川環境大臣、中西委員長(一般社団法人 日本経済団体連合会 会長)出席の下、第8回「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)」が開催されました。
委員会では、昨年度の取組をフォローアップするとともに、今年度計画について議論しました。さらに、愛知目標の最終年である2020年に向けて、成果を発信する仕組みとして、この10年間(2011年~2020年)における生物多様性に関する取組成果のまとめ方や、日本各地で成果を共有・発信してつなげていく「成果リレー(仮称)」について議論しました。

概要

1.開催日時

平成30年6月21日(木)15:00~17:00

2.開催場所

環境省第1会議室(中央合同庁舎5号館22階)

3.議題

  1. 平成29年度事業の実施結果 及び UNDB-Jの財務状況について
  2. 平成30年度事業の実施計画について
  3. UNDB-Jロードマップのフォローアップ結果について
  4. 意見交換(2020年までの取組について)

議事のポイント

中川環境大臣ご挨拶

  • 愛知目標を達成するためにはさらなる取組が必要。本委員会の重要事業の一つである「MY行動宣言」の普及にあたり、委員の所属する組織や関係機関に参加の呼びかけをお願いする。
  • 近年、SDGsやパリ協定が採択されるなど、持続可能な社会の構築に向けて世界が動き出している。
  • 今年の4月には、第五次環境基本計画を閣議決定した。この基本計画には、将来にわたって質の高い生活をもたらす新たな成長につなげ ていくことを盛り込んだ。その実現にあたっては、多様な主体の参加によるパートナーシップが重要であり、本委員会が果たす役割はきわめて大きいと考える。
  • 11月にはエジプトで生物多様性条約第14回締約国会議(COP14)が開催される。このCOPの場を通じて日本のこれまでの活動の成果を 海外に向けて発信・共有し、諸外国とともに「生物多様性の主流化」に取り組んでいく。
  • 現在、我が国の生物多様性に関する取組・成果等をまとめた「生物多様性条約第6回国別報告書」の案についてパブリックコメントを実施している。この報告書を愛知目標の達成状況の評価材料とし、次の世界目標の議論に備えたい。
  • 2020年まで残り2年となり、この「生物多様性の10年」の間の取組・成果をまとめていく時期に来ている。各委員のなお一層のお力添えをお願いする。

中西委員長ご挨拶

  • 今年の11月にエジプトで開催される生物多様性条約第14回締約国会議では、生物多様性の主流化の推進に向けて、エネルギー分野、インフラ分野、製造・加工業、サービス業等における議論が行われる予定。
  • 我が国は、生物多様性保全への取組が世界的に進んでいる国の一つであると思う。
  • 本委員会としては、2020年に向けて、これまでの活動や成果を踏まえて、グローバルに発信していくことが重要である。関係団体の皆様方には、そうした観点から検討をお願いする。
  • 私が会長を務める経団連としては、経団連自然保護協議会が中心となって「経団連自然保護基金」を通じた支援、「25周年記念事業」として2017年度から3カ年にわたってアジア・太平洋地域における人材育成プログラムに対して支援している。そのほか、本委員会の「生物多様性の本箱」プロジェクトへの寄贈活動など様々な活動を推進している。
  • 愛知目標の達成に向けた活動は、SDGsの達成にも貢献する。皆様におかれては、「愛知目標」の達成と我が国の活動・成果の効果的な発信に向け、一層のご協力とご尽力をお願い申し上げる。

平成29年度事業の実施結果 及び UNDB-Jの財務状況について

<主な事業>
○100万人の「MY行動宣言」
平成30年3月末時点:8.7万宣言
○「生物多様性の本箱」300館プロジェクト
平成30年3月末時点:145館
○「にじゅうまるプロジェクト」2020宣言
平成30年3月末時点:747事業
○グリーンウェイブ2017
平成29年までの累計参加団体数:2472団体、植樹本数:約29万本

◎UNDB-Jの財務状況について事務局から報告

平成30年度事業の実施計画について

<主な事業>
○100万人の「MY行動宣言」
SNS等ソーシャルメディア及び政府広報等マスメディアを活用した呼びかけを実施
○「生物多様性の本箱」300館プロジェクト
自治体の公共図書館協議会と連携した企画展等を実施
○「にじゅうまるプロジェクト」2020宣言
累積した宣言の分析方法を示し、ツールとしての更なる活用を推進
○グリーンウェイブ2018
オフィシャル・パートナー制度等を活用した取組促進を実施

UNDB-Jロードマップのフォローアップ結果について

事務局から昨年度のロードマップに基づいた取組に関するフォローアップ結果について説明。引き続き、各団体においてロードマップの更新とそれに基づく取組の推進について確認。

意見交換(2020年までの取組について)

事務局より概要を説明。

  • 今までの取組成果を単にまとめるだけでなく、この10年間の活動を通じてで何を学んできたのか、今後何を学ばなければいけないか、ということについても全体を俯瞰して整理すべき。
  • 「10年間の成果」を強調しすぎると敷居が高くなるので、多くの方が参加できる仕組みとすることが望ましい。
  • 生物多様性条約COP15だけでなく、様々な機会を活用して、あらゆる関係者を巻き込む大きなうねりを起こしていくべき。などの様々な意見を頂いた。引き続き、UNDB-Jの幹事会、運営部会で議論していくことを確認。

参考

○第10回「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)」会議資料
下記の報道発表ウェブサイトから配布資料を確認いただけます。
(報道発表ウェブサイト)http://www.env.go.jp/press/108096.html

○国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)
2011年から2020年までの10年間は、国連の定めた「国連生物多様性の10年」です。生物多様性条約第10回締約国会議(2010.10愛知県名古屋市)で採択された、世界目標である「愛知目標」の達成に貢献するため、国際社会のあらゆるセクターが連携して生物多様性の問題に取り組むこととされています。
これを受け、愛知目標の達成を目指し、国内のあらゆるセクターの参画と連携を促進し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する取組を推進するため、「国連生物多様性の10年日本委員会」(UNDB-J)が2011年9月に設立されました。環境省は、事務局を務めています。
(ウェブサイト)./
(Facebookページ)https://www.facebook.com/UNDBJ

会議資料

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